デジタルサイネージの“仕組み”や“活用例”を徹底解説
ポスターやチラシなどの紙媒体に代わるツールとして、多くの場所で目にするようになったデジタルサイネージ。
デジタルサイネージといえば巨大な屋外広告や小売店や飲食店の販促、公共施設のインフォメーションなどでの活用が目立っていましたが、最近ではさらに活用の幅が広がっています。
政府もデジタルサイネージの活用の推進を進めており、2020年11月、東京と名古屋の二都市でデジタルサイネージを活用した災害関連情報の伝達に関する実証事業を実施。
出典:総務省『デジタルサイネージを活用した災害関連情報の伝達に関する実証』
このように、デジタルサイネージは広告や販促などのマーケティングの観点だけではなく、災害時などの緊急事態における迅速な情報共有を担うツールとしての効果が期待されていることが分かります。
本記事では、デジタルサイネージの導入を検討されている方に向け、基本的な仕組みや種類、紙媒体との違いとともに、活用例を紹介します。
目次[非表示]
- 1.デジタルサイネージの仕組み
- 2.デジタルサイネージの種類
- 3.紙媒体とデジタルサイネージの比較
- 4.デジタルサイネージの活用例
- 4.1.小売店
- 4.2.飲食店
- 4.3.企業
- 4.4.工場
- 4.5.自治体・公共施設・医療機関
- 4.6.ホテル・旅館
- 4.7.建設現場・工事現場
- 4.8.マンション・アパート
- 5.初めてのデジタルサイネージなら“LOOOK(ルーク)”
- 6.まとめ
デジタルサイネージの仕組み
デジタルサイネージとは、動画や静止画などのデジタルコンテンツをディスプレイに表示して情報発信する装置のことです。紙媒体で訴求していた内容を、デジタルコンテンツに置き換えることで、幅広い表現を可能にしています。
電子広告・電子看板とも呼ばれ、小売店や飲食店、大型商業施設、交通機関、病院、オフィスなど、現在では見かけない日はないというほどさまざまな場所で活用されています。
デジタルサイネージは、おもに「表示装置」「コントロール部」「デジタル通信路」「ストレージ」という4つで構成されています。
- 表示装置
静止画・動画など広告を表示する部分で、大小さまざまなサイズがある
▼表示装置の例:ディスプレイ
- コントロール部
静止画・動画の情報の記録装置を備えた部分で、管理部との通信制御も行っている
▼コントロールする装置の例:CMS、パソコン、スマートフォンなど
- デジタル通信部
広告映像の配信元から情報を受け取る
▼デジタル通信装置の例:ドングルレシーバーなど
- ストレージ
広告情報を保存する部分で、内蔵メモリのほかに外付けメモリで拡張可能な場合がある
▼ストレージの例:USBメモリ・SDカードなど
デジタルサイネージは、この4つが作動することで成り立っているため、手持ちのディスプレイなどを活用することが可能です。
デジタルサイネージの種類
かつて、デジタルサイネージといえば、ビルの屋上広告といった大きな製品が主流でした。現在では、液晶ディスプレイの普及や薄型化、小型化などにより、多種多様なサイズのデジタルサイネージが活用されています。
デジタルサイネージの種類は、大きく分けて以下の3つです。
スタンドアロン型
スタンドアロン型は、インターネット接続なしで利用できるタイプのデジタルサイネージです。制作したコンテンツをUSBやSDカードに書き込み、ディスプレイに接続することによってコンテンツを表示させます。
シンプルな手順で複雑な操作もないため導入しやすいのがメリット。ただし、コンテンツの更新頻度が高い場合は、その都度データを移す作業が発生するため、管理や更新に労力がかかります。複数台設置している場合も同様です。小規模な店舗やレストランなど、表示させるコンテンツを頻繁に更新しない場合に適しています。
ネットワーク型
ネットワーク型は、インターネットに接続することで利用できるタイプのデジタルサイネージです。制作したコンテンツをサーバーに保存し、インターネットを介してコンテンツを表示させます。
複数の端末を一括で操作・管理できるため、業務効率化が可能です。ただし導入にはインターネット環境があることが前提となります。飲食店や医療機関など、複数の情報や、リアルタイムの情報が求められる場合に適しています。
インタラクティブ型
インタラクティブ型は、利用者と双方向のコミュニケーションができるタイプのデジタルサイネージです。
センサーを搭載したタイプでは、人の動きを感知してコンテンツを表示させたり、利用者がタッチパネルで操作したりと、オンライン・オフラインともに利用できます。
観光地や大型商業施設などの案内板など、利用者が自由に操作を行える場所での設置が適しています。
紙媒体とデジタルサイネージの比較
チラシやポスターといった紙媒体は、手軽で汎用性が高い販促物として、つねに私たちの身近にあります。しかし最近では、紙媒体からデジタルサイネージへとシフトしている企業も少なくありません。
紙媒体とデジタルサイネージにはどのような違いがあるでしょうか。
ここでは両者の違いを表でご紹介します。
デジタルサイネージ |
紙媒体のポスター等 |
|
広告の切り替え方法 |
本部から複数端末を一括操作で変更できる |
1枚ずつ貼り替える必要がある |
情報提供の方法 |
「動的」な情報提供で強制視認性が高く顧客の目に止まりやすい ・動画・静止画・音声など |
「静的」な情報提供 ・静止画のみ |
情報の新しさ |
遠隔操作によって顧客が求める情報をリアルタイムで表示させることができる |
新しい情報に更新するためにはポスターの貼り替えが必要となる |
コスト |
初期費用がかかるが、印刷・梱包・配送・貼り替えにかかる手間や費用などトータルコストを抑えられる |
広告を変更するたびに印刷・梱包・配送・貼り替えの手間やコストが発生する |
デジタルサイネージは、人の手による作業を効率化できることが優れた特徴の一つ。すばやいアクションを可能にするデジタルの利便性や、光・音・動きなどを活用できる訴求力の高さなどで広告効果を高め、紙媒体に代わるツールとして活用され始めています。
デジタルサイネージの活用例
デジタルサイネージは、ポスターを始めとした紙媒体に代わるツールです。最近では販促だけでなくコミュニケーションや空間演出、災害時における情報共有など、さまざまな目的で活用されています。
以下では、デジタルサイネージの活用例をご紹介します。
小売店
ドラッグストアやスーパーマーケットなど、商品を販売するケースでは、集客数アップや客単価向上に活用されています。
キャンペーンやイベントの日程といった数日にわたる案内や、タイムセールといったリアルタイムの案内に活用することで集客力の向上に貢献。「本日のおすすめ」「今月の新商品」などのように特定の商品を目立たせることで、売り上げアップも期待できます。
飲食店
レストランや居酒屋など、飲食・サービスを提供するケースでは、集客や販促に活用されています。
店頭に設置してその日のメニューや店内の様子を表示すれば、初めての顧客も安心して入店できます。好きなアートや風景などを表示して、空間演出に活用することも可能です。
企業
オフィスワークや、バックグラウンド業務が主となるケースでは、従業員との情報共有や社内広報のツールとして活用されています。
健康診断や年末調整の依頼、各種お知らせ事項などを提供することで、常時メールチェックができない従業員への情報共有を徹底することが可能です。
工場
食品・製品の製造工場など、パソコンを使用しない作業が主となるケースでは、注意喚起や情報共有のツールとして活用されています。
ポスターでは視認性が低かった安全への注意喚起も、動画で繰り返し表示して徹底することが可能です。また、製品の仕様や納期の変更などのイレギュラーな情報をすぐに共有することで、不要な資材の発注といったコストの削減が期待できます。
自治体・公共施設・医療機関
役所や銀行、病院など、待ち時間が発生しやすいケースでは、待合室の環境改善や業務効率化などに活用されています。
現在受付中の番号などを表示すれば、利用者は所要時間の予測が立てられ不要なストレスを感じることもありません。
また、ニュースやお役立ち情報といったコンテンツを表示すれば、待ち時間を情報収集の時間に変えられます。退屈な時間を有意義な時間に変えることで利用者の満足度向上にも貢献します。
ホテル・旅館
ホテル・旅館など、宿泊・サービスを提供するケースでは、利用者の満足度向上やイベントの周知などに活用されています。
館内施設の案内やイベント情報など、利用者は必要としている情報を繰り返し表示することで非対面での案内を可能にします。
建設現場・工事現場
建設現場や工事現場など、安全管理が不可欠とされるケースでは、情報共有や注意喚起などに活用されています。
その日の工事内容や変更点、気温や各種注意喚起などを提供することで、情報共有の効率化や安全な活動を実現。仮囲いにディスプレイを設置し、騒音が予想される日程を表示すれば、周辺の住民とのトラブルを防止することも可能です。
マンション・アパート
マンションやアパートなど、ライフスタイルや属性が異なる住人への周知が必要なケースでは、情報共有に活用されています。
管理会社や組合からの案内や、近隣の情報、不審者情報などをリアルタイムに提供することで住人の利便性も向上。災害時には、避難経路や近隣の避難施設の情報を表示して安心感を提供できます。
また、スポンサーを募りPR動画を表示して広告収入を得るという活用方法も始まっています。
初めてのデジタルサイネージなら“LOOOK(ルーク)”
株式会社ランドスキップの“LOOOK”は、ネットワーク型のデジタルサイネージです。専用機器を差し込むだけで、お手持ちのディスプレイをデジタルサイネージとして活用することができます。
LOOOKは専門知識やマニュアルも不要で、200種類のテンプレートから選択するだけという簡単設計。直感的な操作で複数のサイネージに広告コンテンツの一括配信を行えます。
スマートフォンでだれでも簡単に使いこなすことができるため、リアルタイムな情報発信をスピーディーに行えます。
初月無料のトライアルも行っており、月額4,980円(税別)ですばやい導入も可能です。初めてのデジタルサイネージの導入にも適しています。
まとめ
デジタルサイネージには、紙媒体に代わる情報共有ツールとして、さまざまな場所・目的で活用されています。
かつて、デジタルサイネージといえば広告や販促など、マーケティング観点での活用が一般的でしたが、最近ではさらに活用の幅が拡大。総務省は災害関連情報の伝達に関する実証事業を実施して、その効果の検証が行われています。このことからデジタルサイネージの視認性の高さが災害時の情報共有対策として期待されていることが分かります。
ただし、デジタルサイネージは、視認性の高さばかりが優れているわけではありません。紙媒体で必ず発生していた張り替えの労力を削減し業務効率を向上することも可能です。
そのため、小売店や飲食店だけでなく、公共施設や一般企業、マンションなどさまざまな場所での活用が進んでいます。
しかもデジタルサイネージ自体の仕組みはシンプル。表示装置・コントロール部・デジタル通信部・ストレージの4つが相互に作動することで成り立っています。ディスプレイのみ保有している場合も、コントロールや通信などを担う製品のみを導入すればデジタルサイネージとして活用することが可能です。
LOOOKはディスプレイに差し込むだけですぐに使えるデジタルサイネージ。今後も販促や広告といった枠を飛び出して、アイデア次第でさらなる広がりが期待できます。ご興味がございましたらぜひ一度お試しください。